☆昨今話題になっている『米価格の高騰』や『備蓄米の放出』ですが、根本的な原因は長年に渡る“長期的な視野を持たない”『食糧生産を減らす』政策、行き過ぎた『減反政策』のツケが回ってきたのです。
『水田は食糧を作る』だけでなく、『環境保全』や『景観保持』など様々な大きな役割を果たしてくれています。
地産地消を軸とした『生産者と消費者がお互いに信頼しあうネットワーク』作りが今こそ急務になっている気がします。
一方で、コメ輸出を8倍に増やすという目標が発表された。
輸出米を増やせば、いざというときに国内向けに転用できるというが、そんな簡単に輸出契約を解除できるとは思えない。その前に国内供給を確保するのが先だ。
しかも、輸出向けの作付けには4万円/10aの補助金が支給される。ならば、国内の主食米の生産に4万円/10aの補助金を支給して、国内生産の増加を誘導するのが明確な方向性である。
☆【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】国内供給を放置して進む輸入米と輸出米の危うさJAcom 25/3/21
https://www.jacom.or.jp/column/2025/03/250321-80347.php
『日本の農家は補助金まみれ』という一部の風説は完全に間違いで、今や稲作農家さんの『時給はたった10円』という『お米を作れば作るほど赤字』という悲惨な状況です。『所得の約9割が国の補償』という欧米諸国よりはるかに逆境の中で農家さんたちは頑張ってきたのです。
農と食が危機的な状況に直面するなか、「農民に欧米並みの『所得補償』を! 市民に安定して食を手にできる生活を!」を掲げ、山形県の農家・菅野芳秀氏が代表を務める実行委員会が「令和の百姓一揆」を呼びかけてきました。
こうしたなかで実行委員会は2月18日、衆議院第2議員会館で院内・オンライン集会を開催し、農家の実情を明らかにすると同時に、3月30日に東京都内でおこなうトラクター行進・デモ行進【実施要項は下記チラシ参照】を、農政を転換し農業を立て直す運動の一歩にしようと参加を呼びかけました。
当日は東京都内でのトラクターデモ以外にも全国で呼応して集会が行われ、様々なメディアで紹介されました。
今回の『百姓一揆』は『行政との対決』ではなく、『消費者、生産者、行政が手を携えていくための始まり』という主催者の意図に沿った動きで、今からの我々の行くべき道を象徴した素晴らしいものだったように思えます。
☆狼煙上げる「令和の百姓一揆」 “農家の危機は食料の危機” 所得保障し安定供給守れ 生産者が院内集会 3月にトラクター行進も社会2025年3月1日 長周新聞
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/34085